合格者インタビュー

宇賀那果林さん
CM専業企業/CM業務に従事/30代

「この課題は、どう解決してどう説明する?」
日常のCM業務で【能力問題】の記述力を鍛えた

前職で内装設計を経験し、現在はCMrとして業務に携わっている宇賀那さん。所属はCM専業企業のため、会社を挙げて認定CM資格取得に取り組んでいるそうです。2回目の挑戦で【能力試験】に合格したとのこと、どのような勉強で合格に至ったのかお聞きしました。

過去問を解き、『CMガイドブック』で確かめる

会社からの方針として「社員は認定CM資格をぜひ取得するように」と言われています。CM専業企業としてCM資格の取得は当然のことですし、また民間工事だけでなく公共事業に携わる機会もあり、資格取得者を増やすために力を入れているのだと思います。そのぶん社内では勉強会も開催されますし、合格した先輩からコツやアドバイスを聞ける環境があるのはありがたいです。

先輩から最初に教わったのは「過去問を何度も解くこと」でした。まず自分で過去問を解き、間違えた項目は『CMガイドブック』で調べ、それを頭に叩き込む。『ガイドブック』はボリュームがあるので、通しで読むよりも「間違えたら確認する」のを何度も繰り返すほうが効率がよいと思います。本腰を入れたのは試験1カ月前でしたが【知識試験】はこれで合格できました。

2回目の【能力試験】だからこそ、成長を実感できた

初めて認定CM資格試験を受けたのは転職して半年後の夏です。【知識試験】は受かったのですが、1回目の【能力試験】では落ちてしまいました。今から考えるとまだCMの実務経験が浅く、使えるボキャブラリーも少なくて力不足を痛感しました。そのときの出来る限りで記述しましたが、まだプロジェクトの全体像のようなものは掴めておらず、合格基準には達していなかったのだと思います。

2回目の【能力試験】に向けて一番の手がかりにしたのは、過去問の「解答講評」です。会社に蓄積されている過去問の講評を読み込み、「どう書いたら合格できるのか」を考えました。

会社の勉強会では「箇条書きでは書かないほうがよい」というアドバイスをいただきました。ある先輩は【能力試験】に箇条書きで解答して不合格が続いていたそうなのですが、ある年に文章で解答したら合格したという出来事がありました。確か、過去の講評にも「箇条書きで書く人が多い」と注意があったと思います。ここから、試験ではロジックの構築力が見られるのだと予測しました。

同時にとても役立ったのは日常のCM業務です。仕事を覚えて任される領域が広がるとさまざま壁にぶつかります。そのとき「この課題はどう解決しようか」と自分の頭で考え、乗り越えた経験が引き出しとなり、2回目の【能力試験】では論述を埋めることができました。「去年の私は全然書けなかったけれど、今年はここまで書けた」という達成感は、2回目ならではの経験かもしれません。「ちゃんと経験を積んできたんだ」という自信になりました。

CM職以外の皆さんにも役立つ資格

実際のCM業務には正解がなく、常にいろんな立場で物事を考えて調整する役割が求められます。その力が【能力試験】で試されるように感じました。「この課題についてあなたはどう料理しますか」と問われて、関係者を説得できるロジックを組み立てられるかどうか。もちろんボキャブラリーについては専門知識が必要ですが、問われるのはテクニカルな知識ではなく、経験や考え方なのだと思います。

また、受験してみて「これはCM職以外の方にも知ってほしい知識・資格」だと感じました。実際にCMrとして働く方だけでなく、CMを活用する側の皆さんにも認定CM資格の知識は役立ちます。建設プロジェクトの流れを上流から下流までまとめて学べる資格として、もっと広まればいいなと思っています。