国内調査研究委員会 2019年度 CM業務市場調査アンケート 結果報告

CM市場の動向調査(2年目)まとまる!

このたび、国内調査研究委員会が実施した会員所属企業へのアンケートにより市場調査結果がまとまりました。近年、日本国内においてCMの認知度が高まり、CMを活用する事業が増えている状況においてCM市場規模を把握する客観的な統計が求められています。そこで、昨年度より市場規模把握のため新たに調査目的を整理し、官民問わず様々な発注者や広く建設業界関係者に対して、CM業の実情を正しく認知してもらうためにアンケート調査を実施しています。
今回、2019年3月末において、CCMJ資格者を2名以上有する会社とCM事業者名簿に掲載されている企業を合わせた 全72社を対象にアンケートを送付し、35%に当たる25社(昨年度の回答社数は17社)より回答を得ました。25社のCCMJ資格者数の合計は524名に上り、2019年3月末資格者数 全985人のうち、53%の資格者が所属する企業が行う業務についてデータが得られたことで、国内のCM業務の一定程度を把握することができたと考えています。
昨年度実施したアンケートと同様の調査項目としましたが、2ヶ年分のデータが蓄積されたため分析項目を増やしました。今後も調査を定期的に実施することにより継続的な市場動向の把握を行います。

アンケート結果から以下の特徴が把握できました。

① CM市場全体は引き続き堅調な伸び
回答した25社のうちCM業務を受託している会社は19社でした。そのCM業務の売上高は概ね前年度よりも増加又は同等との傾向がわかりました。CM市場の拡大を示しています。
(本アンケートでは、直近の決算期におけるピュアCMのマネジメント業務を対象に質問。CM業務の対価として得ている報酬の増減を質問。)

2019fig01

② 回答18社のCM業務売上高は、250億円超
今回、CM業務の売上高(CM業務の割合から推計)は18社で257億円でした。昨年度の136億円(14社)よりも広範囲の売上高を把握できました。

 2019fig02

③ CM専業会社と兼業会社に昨年度同様大きく二分
CM専業と捉えられる会社(各会社の売上高におけるCM業務の割合が7割超を占める)と、CM業務を兼業で行う会社(設計業務等の他業務を主体としてCM業務の割合が1割以下)に大きく二分されました。この傾向は昨年度と同様です。
また、回答18社のうち13社がCM業務で3億円以上の売上高を上げており、兼業会社においてもCM業務の売上が一定の割合を占めていると想定されます。

 2019fig03

2019fig04

④ CM業務は、民間発注が9割、関東圏が4割
CM業務の売上高の9割は民間発注、4割は関東圏のプロジェクトが占めました。昨年度・今年度ともに回答した9社を比較すると、官庁・公共団体の売上高割合は約9%から約10%への微増でしたが、売上高では9.2億円から12.6億円に35%増加しました。
2019fig08


また同9社比較では、関東圏の比率が依然として高い一方、中国・四国・九州・沖縄地方等、西日本を中心に比率がほぼ倍増(昨年度比)しています。官庁・公共団体の業務、関東圏以外でのプロジェクトへのCMの関与については、今後の伸びが期待されます。

2019fig06

⑤ 文化・スポーツ施設、医療・福祉施設、宿泊施設での売上高の伸びが顕著
昨年度・今年度ともに回答した9社を比較すると、文化・スポーツ施設、医療・福祉施設、宿泊施設での売上高の伸びが2倍以上を示しており、国際的スポーツ大会の開催やインバウンド需要の増加等の社会情勢を反映する中で、複雑さや複合的な要素を有するプロジェクトへのCM参画が求められている状況を示していると推察されます。

 2019fig07

その他、国内外の売上高割合、回答社のCM件数の動向などの結果を得ています。アンケート結果の詳細は、今後、協会機関誌に掲載いたします。
協会では、CM方式の更なる普及を目指して、引き続きCM市場の実態を把握すべく調査を継続していきたいと考えています。アンケートの回答にご協力いただきました企業の皆様に厚く御礼申し上げます。また今年度残念ながらご協力いただけなかった企業の皆様にも、次年度以降ご協力のほど宜しくお願い申し上げます。