2024年度 東北支部_公共CM活用セミナー
9月27日、東北支部主催による公共CM活用セミナーが秋田市で開催されました。
本セミナーは、国土交通省及び秋田県、秋田市の後援を得て、主として秋田地域の自治体様へ向けて国交省、当協会が推奨する「ピュア型CM方式」を理解頂くことを目的として開催致しました。秋田県に於いては、20数年前に、国内でもいち早くCM方式を採用し(現在でいうアットリスク型に類似したCM方式)数件の公共事業で採用された実績がありました。しかしながら、当時採用されたCM方式では、リスクに対する認識も経験も十分ではなく、特に工種間の責任の境界の不明朗さから生じる業者間の意思の疎通がうまくいかない事例などが続発し本来のCM方式の特徴を理解されないまま現在に至った経緯がありました。
今回はこの状況を払拭し、これからの建設プロジェクトの推進における本方式が正当に活用されることを願い、国交省からのテーマを「地方公共団体におけるピュア型CM方式活用ガイドラインについて」、当協会からは「地方自治体の建設プロジェクトが直面する課題と解決方法」、自治体OBからは「公共建築整備支援について」を、纏めとしてそれぞれのお立場からご意見をお聞きしたいと思い、パネルディスカッションの3部構成で行いました。
9月末とは言え、朝から日差しも厳しい日ではありましたが、会場参加34名(自治体関係者20名)、WEB参加21名(自治体関係者9名)、当日飛び込みの参加も数名あり、関係者を含めて会場は満席状態となり盛況な雰囲気となりました。
第一部は、国土交通省 不動産・建設経済局 建設業課 入札制度企画指導室の安達課長補佐より「ピュア型CM方式」を分かり易くご説明頂きました。
第二部は、初めに当協会 川原会長より「~事業を成功に導くマネジメント手法としてのCM方式~」を副題とし、CM選奨事例を紹介しながら説明頂きました。次に、以前は宮城県職員として発注側に在籍されていたこともある 一般財団法人宮城県建築住宅センター 三浦理事長より それぞれ発注者又はCMrとして具体的な関わり方をご説明頂きました。
第三部は、東北支部髙野副支部長がファシリテーターとなり、第一部、第二部の講師を交えたパネルディスカッションを行いました。参加者からは積極的に疑問・質問があり、講師たちはそれぞれのお立場から丁寧に回答下さいました。QRコードからアンケート回答をお願いしましたが、WEB参加の方たちからも、事業におけるCMrの役割が理解できた、CM導入による品質・スケジュール・コストの効果が理解できたなど様々な感想がありました。
週末にも関わらず、自治体関係者からは多数の参加を頂き、主催側としては3時間のセミナーはどうかと迷いながらの開催ではありましたが、貴重なご意見を賜り今後のセミナー内容を企画する上で、実りある時間となりました。