CMAJフォーラム開催レポート

第52回CMAJフォーラムが7月23(水)に開催されました。

今回のフォーラムは発注者から見たコンストラクションマネジメントと題して、日本郵政株式会社 不動産部門不動産企画部の齋藤隆司部長に講演していただきました。

講演の冒頭から、現在のモノづくりの形骸化についての国内外の事例をと通し、今、建設業のモノづくりの原点に立ち帰る契約関係WIN-WINの関係を作ることがCMrの重要な仕事になってくるとの提言がありました。具体的には、CMrについての必要な要件は、①建設PJにおいては、発注者の要求を実現すること②発注者に対し、建設するだけでなく、作られた建物の資産運用まで考えた(CRE,FM的視野)良きパートナーであること③建設PJのステークホルダーがお互い協力し合いそれぞれの利益が還元できる仕組みづくりの構築④常に建設業を良くしようとする高い倫理観を持っている 等の話がありました。

講演内容も会場の皆さんを巻き込んだディスカッション形式と、黒板を使った説明、ビデオクリップでの説明など分かりやすい形で行われました。最後は、日本郵政の主要なPJであるJPタワーの建設時のさまざまなエピソードのお話をいただきました。

当日は、本部の参加者51名に加え、インターネット中継で関西支部から12名、九州支部から4名が参加しました。 

フォーラム後の意見交換会では約25名の参加を頂きまして、齋藤様を囲み盛況にて終了いたしました。

 *なお、講演の音声の状態が良くないところもあり、九州支部での参加の皆様にご迷惑をお掛けしたことをお詫び申し上げます。

配布資料(PDF)

アンケートの集計結果

CMAJForum52Report

第51回CMAJフォーラムが5月20(火)に開催されました。

今回のフォーラムは今年3月にソウルで開催されたConsMa 2014にてOutstanding Global CM Project賞を受賞した日建設計コンストラクション・マネジメント株式会社から服部裕一取締役を講師にお迎えして、受賞プロジェクトである「トヨタ自 動車研究開発センター建設工事CM業務(Toyota Motor Corporation's Research and Development Center and Test Track)」についてご紹介をいただきました。

日建CMがトヨタ発注の中国のプロジェクトをどのような提案を行い受注したのか、中国の大規模プロジェクトでどのような観点で施工業者を決定していったのか、どのように現地の労働者に品質の確保を徹底させたのかなど、国内とは異なる事業環境の中での日建CM様が現地で行った様々な方策を詳しく説明していただきました。また、コスト管理・スケジュール管理についてのポイントもご紹介いただきました。

ご紹介いただいたポイントは中国のプロジェクトに限定されること無く、広く応用できる考え方であり、大変示唆に富む内容であったと思います。

当日は、本部の参加者53名に加え、インターネット中継で関西支部から11名、九州支部から5名が参加しました。 

 講演後、プロジェクトの内容についての活発な質疑もあり、また、参加者の満足度も高く、中身の濃いフォーラムであったと思います。

フォーラム後の意見交換会では約30名の参加を頂きまして、服部様を囲み盛況にて終了いたしました。

 *なお、講演の前半部分でインターネット中継が一時中断致しました。支部での参加の皆様にご迷惑をお掛けしたことをお詫び申し上げます。

配布資料(PDF)

アンケートの集計結果

51CMAJForum

第50回CMAJフォーラムが4/25(金)18:30~開催されました。

オートデスク 梶浦久尚様を講師に招き、「BIMとCMと海外PJ~BIMのマネジメントへの応用」について講演いただきました。当日は、本部の参加者50名に加え、インターネット中継で関西支部から5名、九州支部から6名が参加しました。 

今回のフォーラムは今後の日本の建設業が向き合うであろう「グローバルな方法とは?」をキーワードにして発表されました。氏の海外でのBIM活用の案件を通して、誰もがわかる・納得できる・方法として下記の項目についてBIMの重要性を述べられました。

・BIMによるPJの見える化(図面表現を超えたコミュニケーション)

・BIM情報の活用によるPJチームの情報連携の強化及び、生産性と品質の強化

・BIM情報による創造的活用による技術(ビジネス)への応用

・BIMを使ったCM手法の構築(伝達・共有・説得・リスク回避・工程管理・出来高計算、他)

などです。

これからの日本の建設業界は、世界経済のグローバリズムに大きく影響されてくることでしょう。これは、従来の「巧み」の技術に依存した産業構造の脱却を意味します。

また、私たち日本社会は目を逸らすことのできない深刻な高齢化と人口減少(海外労働者の受入)の波を越えなければなりません。氏は、ITを利用したマネジメント手法の確立が今後の日本社会に最も重要な技術であると提唱されました。

講演後、BIMのマネジメント活用について活発な質疑があり、中身の濃いフォーラムであったと思います。

フォーラム後の意見交換会では約20名の参加を頂きまして、梶浦様を囲み盛況にて終了いたしました。

配布資料(PDF)

<p style="text-align: center;">講義の様子<br />{mp4}cmaj-forum/cmf50{/mp4}</p>

CMAJForum50

49CMAJフォーラムが3/20(木)18:30~開催されました。

鹿島建設 宮本久士様、山本明男様を講師に招き、「東北震災復興事業におけるCM活用事例:鹿島での取り組み」について講演いただきました。当日は、本部の参加者47名に加え、インターネット中継で関西支部から9名、九州支部から6名が参加しました。 

今回のフォーラムは2 部構成で、前半は宮城県女川町で都市再生機構(UR)発注者となり進めているまちづくり事業における新たなCM方式について宮本様に講演いただきました。女川町震災復興事業においてCM方式が導入されるに至った経緯と契約概要の紹介ののち、専門業者選定のフローやオープンブックのフローについて現実にどのように実施されているかを説明されました。

後半は、宮城県の石巻水産物地方卸売市場事業において採用されたアットリスク型CM方式について山本様に講演いただきました。CM方式導入経緯のご説明の後、この発注方式における留意事項を8項目挙げられ、各々の解説をいただきました。最後に、アットリスク型CM方式の課題と今後の展望をお話しされ、講演は終了しました。

講演後、予定時間を超過するほど活発な質疑があり、震災復興事業におけるCM方式の活用について、皆様が強い関心を抱いておられたことを伺える、中身の濃いフォーラムであったと思います。 

フォーラム後の意見交換会では約20名の参加を頂きまして、宮本様、山本様を囲み盛況にて終了いたしました。

配布資料(PDF)